『校長先生、私を差別するんですか 外国籍教員の任用(常勤講師)問題の解決へ向けて』

2008年4月に生じた神戸市立垂水中学校の外国籍教員に対する差別事件に対し、兵庫在日外国人人権協会と兵庫在日韓国朝鮮人教育を考える会は、これを「人権侵害事件」だとして、5月以降事実確認を求め、市教委交渉してきた。この事件は、4年間にわたって学年副主任の仕事をしてきた在日韓国人教員を副主任の職から解任するという、本人の名誉を著しく毀損する人権侵害行為であり、神戸市教育委員会の判断を受けて校長がおこなった差別事件である。
(中略)
本冊子は、この外国籍教員の差別事件と私たち(兵庫在日外国人人権協会・兵庫在日韓国朝鮮人教育を考える会)の闘い(神戸市教委との交渉、訪韓行動の報告、日弁連への人権救済申立書提出等)、その背景に存在する外国籍教員の任用の法的問題を整理するために発刊するものである。

前書きより・一部注釈

B5判 113ページ
頒価 500円(品切れです)

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元気のもとはつながる仲間

本書は、2006年12月の「教育基本法」全面改訂に象徴される教育の大転換期にあった四年間に、雑誌『解放教育』に連載した論稿をまとめたものである。
この連載は、表題の通り各地で「部落問題の解決を自らの生き方の課題」として地道な実践を積み上げている「仲間たちの姿」を紹介することが基軸であったが、その姿は時々に打ち出された教育政策と無関係ではあり得なかった。したがって、本書は「戦後の民主教育」「同和教育」が激しく揺さぶられる中、押しつぶされそうになりながらも、それでも「子どもたちの未来を保障するため」に踏ん張ってきた仲間たちの記録であり、同時に「崩れゆく教育」を私たちの側から、真に再構築していくために、何ができるのか、何をしなければならないのかを考えてきた記録でもある。
その答えは、まだ明確には見出せていない。だからこそ、「押し返す力」を生み出すために、ここに登場してくださった総勢100人以上の仲間たちの姿から、改めて「元気のもととなる書」となれば幸いである。

A5判 268ページ
頒価 1575円

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金泰九著『在日朝鮮人ハンセン病回復者として生きる わが八十歳に乾杯』

今年の年3月のある晩、寝付かれぬまま思いに耽っていて、ふと、「何かを書いてみよう」という思いに駆られると、妙なことに「題」まで頭に浮かぶのでした。
「わが八十歳に乾杯」と。
これまでにも、知人から、書くことを勧められたこともありましたが、「恥をかくようで」と言っては逃げていました。ところが八十歳になって初めてその気になったのだから、八十歳は私にとっては、ある意味での限界を感じさせる年齢であったのかもしれません。
十二歳のおり、日本に来て、もう早や在日生活六十九年が過ぎました。六十九年の内、長島愛生園生活五十余年、人生の大半を療養所で過ごしました。療養所の中の生活は、いわば、国から与えられた生活であるだけに、競争社会の厳しい生活苦の経験は、あまりありません。
競争社会で生ずる「他人を蹴落としてでも…」という厳しさがない分「お人よし」なのか、とも思います。文章にも随所にそのような社会性の足りなさが散見されると思いますが、杞憂であれば幸いです。
しかし、そんな拙い文章ですが、二十世紀から二十一世紀への激動の時代を、この日本という国において、在日朝鮮人ハンセン病回復者として生きた一人の人間の生きざまをお読みいただければ、このうえない幸せに思います。

「はじめに」より抜粋

B6判 334ページ
頒価 1680円

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『アジアの友だちとつながろう! オッケトンム多文化共生編II-』

この冊子は、奈良県外国人教育研究会と奈良県に在住する外国人住民、また外国人住民をサポートするNPOの皆さんの協力によって作成されたものです。
2006年末現在、日本の外国人登録者数は208万人を超え、その人々の出身国・地域はますます多様化してきています。奈良県でも、現在11,000人を超える外国人住民が暮らしており、ダブルの子どもたちも含めると、外国にルーツをもつ子どもたちは確実に、学校園所の現場で増え続けています。
奈良県外教では、外国にルーツをもつ保護者や子どもたちが集い、出会いを創造する場として、なら国際こどもフォーラムという集まりをもっています。また、外国にルーツをもつ中高校生が集まり、自分たちのアイデンティティや進路について考える「在日外国人生徒交流会」という事業も行っています。それらの集いの場で、外国にルーツをもつ子どもたちが、互いにつながりあうことで、自分のルーツについて考え、文化や母語を大切にしながら、自分自身を獲得する営みを続けています。
「オッケトンム多文化共生編」は、そのような出会いの場で、子どもたちや保護者から紹介いただいた世界の国々の遊び、言葉、文化、またその思いなどをまとめたものです。この冊子は、その中から、ブラジル・ペルー・メキシコ・ボリビアなどを中心に「中南米の友だちとつながろう~オッケトンム多文化共生編Ⅱ~」という形で編集を行いました。就学前はもとより、小学校中学校高校のさまざまな学習形態の中で、資料としてご活用いただければと思います。
みなさんの机のとなりに座っている外国にルーツをもつ友だちとともに、また、みなさんの地域で暮らしている外国にルーツをもつ人々とともに、「ちがうことってすばらしい!」と感じることのできる多文化共生社会を実現するために、この冊子を役立てていただけることを期待しています。
編集にあたって、ご協力いただいた多くの方々、諸団体に感謝申し上げます。

「発刊にあたって」より

B5判 114ページ
頒価 1000円

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NPO人権ネットワーク・ウェーブ21編『むこうにみえるはvol.4 第3回シンポジウム「人口の流入出問題から見た被差別部落のこれからのまちづくり -改進地区のまちづくりへの提案-」』

NPO人権ネットワーク・ウェーブ21は、2002年に「被差別部落の人口の流入出をどうとらえるか」というテーマで、2003年には「被差別部落のこれからを人口の流入出から考える」というテーマでシンポジウムを開催してきました。この2回のシンポジウムによって、改進地区をはじめとした多くの京都市内の被差別部落が、大幅な人口の減少、高齢化と貧困化が進行していることの現状と、なぜそうなるのかがある程度解明できたと考えています。

そして、この状態をなにもせずに放置しておけば、どのような結果を招くかを予測することもできました。その予測は、部落問題の解決にはかなり悲観的なものであり、部落解放運動や同和行政が積みあげてきた成果をも崩していくのではないかというものでありました。

2回にわたるシンポジウムを踏まえ、NPO人権ネットワーク・ウェーブ21としてはどうすべきなのかを検討してきました。その結果は、たとえ未熟であっても、私たちなりの考えをまとめ、それをもとに運動関係者、行政関係者、研究者などの方々に討議をしていただき、これからの方向性を打ち出し、とりくみをつなげていくというものでした。

幸いその思いは各関係者のご理解をいただくことができ、運動関係者、行政関係者、研究者の方々の参加をいただき、NPO人権ネットワーク・ウェーブ21の『改進地区のまちづくりへの提案』をもとにしたシンポジウム「人口の流入出門代から見た被差別部落のこれからのまちづくり」を2004年12月4日に開催することができました。このシンポジウムで、各自が持っている問題意識はある程度明らかになりましたが、それを共通認識として新たなとりくみを展開していくという方向性を打ち出すことができませんでした。

それは時間的な問題もあったと思いますが、弱者切り捨て「構造改革」が急激に進む中、政治的、施策敵制約の方が強かったからではないかと考えています。しかし歴史を逆行させるわけには生きません。このシンポジウムから得た成果を、明日に引き継いでいきたいと考えています

「発刊にあたって」より

A4判 38ページ
頒価 1000円

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