奈良県外国人教育研究会編『トゥンデⅠ -オッケトンム授業実践を中心に-』

「オッケトンム授業実践を中心に」と副題された本書は、小・中の学校現場での、授業実践と講演録から構成されている。
授業記録は、いずれも『オッケトンム』(歴史編)と『オッケトンム・ノリ』を活用しながら、朝鮮料理の「トックをつくろう」や、善隣友好の歴史である「朝鮮通信使」、近代の「強制連行」や、外国人登録法などの現状を「同化と排外」として主題化させた授業などが収録されている。  また、講演記録は、韓国の教育労働者である鄭元氏の「歴史認識の落差を埋める」と題された、日本と韓国の近・現代史教育の間にある諸問題をテーマにしたものと、金井全朝教事務局長が、かつて第十回福岡大会の入門分科会で話したものを「日本と朝鮮の関係史に学ぶ」と題して、在日をともに生きるための歴史入門にまとめたものがおさめられている。
講演からは、日本と韓国の間にある歴史認識の落差が浮き彫りになってくるし、いままで知らされてこなかった日本と朝鮮の関係史が浮かびあがってくる。また、実践記録からは、まだまだ現場でとりくめていない人々に貴重な示唆を与えてくれる。本書から多くのことが学べると思う。
B5判 89ページ
頒価 700円
在庫なし



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