『トゥンデI』に続いて出された本書もまた、「公開授業と講演記録集」である。
幼稚園での「すばらしい朝鮮との出会いを」と題された実践は、就学前の現場での、遊びを通して自然な形で、朝鮮との豊かな出会いを模索する貴重なとりくみである。全朝教でも、93年の京都大会から就学前教育の分科会がもうけられたが、大会ではじめて就学前の現場から報告があがったのは、90年であった。この報告者のその後の実践がこれである。
他に「文化に親しもう」ということで「ハングルを書いてみよう」や、歴史からは「秀吉の朝鮮侵略(壬辰倭乱)」の授業記録などが収録されており、参考になる。
講演録の方は、藤原全朝教会長が「県外教に望むもの」と題しておこなったもの、全国民闘連事務局長の徐正禹氏の「日本の教師に期待する」もの、田渕五十生奈良教育大教授の県外教結成総会でのものの3本が収録されている。
さらに「証言録」として、「朝鮮人強制連行の証言」がおさめられ、半世紀前に日本の飛行場建設を強いられた金さん・宋さんの貴重な歴史的証言が記録されている。この証言をもとに教材化されたものが、『オッケトンム強制労働編』に一部おさめられている。それぞれ活用してほしい。
B5判 98ページ
頒価 800円
在庫なし
奈良県外国人教育研究会編『トゥンデII -公開授業と講演記録集-』
Posted 2月 19th 2010 at 4:47 PM by admin
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