元気のもとはつながる仲間

本書は、2006年12月の「教育基本法」全面改訂に象徴される教育の大転換期にあった四年間に、雑誌『解放教育』に連載した論稿をまとめたものである。
この連載は、表題の通り各地で「部落問題の解決を自らの生き方の課題」として地道な実践を積み上げている「仲間たちの姿」を紹介することが基軸であったが、その姿は時々に打ち出された教育政策と無関係ではあり得なかった。したがって、本書は「戦後の民主教育」「同和教育」が激しく揺さぶられる中、押しつぶされそうになりながらも、それでも「子どもたちの未来を保障するため」に踏ん張ってきた仲間たちの記録であり、同時に「崩れゆく教育」を私たちの側から、真に再構築していくために、何ができるのか、何をしなければならないのかを考えてきた記録でもある。
その答えは、まだ明確には見出せていない。だからこそ、「押し返す力」を生み出すために、ここに登場してくださった総勢100人以上の仲間たちの姿から、改めて「元気のもととなる書」となれば幸いである。

A5判 268ページ
頒価 1575円



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