メールマガジン第187号を発行しました

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今号の巻頭言より

先日、外国人学校ネットワークの活動の一環として、県内のイスラム系学校を何人かで訪問しました。モスクに間借りして教育活動を展開するその学校は、オクスフォード大学のカリキュラムを機軸に、英語、アラビア語、日本語教育および教科教育を実践しています。聞くと、父がイスラム圏出身で母が日本人という家庭の子どもがほとんどのようですが、行政からの援助はいっさい受けていないようです。
こうした家族を、日本政府は大事にしません。完全な日本人化を進めたいのでしょうか、行政が補助金を出す対象は、短期滞在の外国人家庭の子どもが通うインターナショナルスクール等に偏っています。
政権交代後、外国人の子どもの教育に関する文部科学省の対応は多少まともになりましたが、相変わらず教育基本指針という最も大事な方向性を示そうとはしていません。朝鮮学校無償化を即断しようとしないことでも明白に、問題の先送りを続けています。
日本はすでに、外国人住民を実際に受け容れており、彼らなしにはこの社会は成り立たない。この社会が、移住者が自己実現できる場にならなければ、誰にとってももはや未来は閉ざされるであろう。こんなことは、少なくとももう十年前には見えていたはずなのに、行政の無策が改まらないのです。


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