メールマガジン第195号を発行しました。
メルマガの購読を希望される方は全外教宛にメールを下さるか、こちらからお申し込み下さい。
今号の巻頭言より
それを「プライバシー」と片づけて良いのですか?
つい先日、某高校の生徒と話していたときのことです。「私、パスポートが無いんです」「えっ、家族できみだけ?」「いえ、母と私です。弟は日本国籍になっています。それで領事館に行ったのですが、母は再発行できました。私は、写真の赤ちゃんが私だと証明できないという理由で、再発行できませんでした」「きみ進学希望だよね?どうするの?」「どうしましょう」ちょっと調べたところ、簡易DNA鑑定をおこなえばつつがなく決着する様なレベルの話だそうなのですが、問題は別のところに生じていました。この生徒の担任に声をかけ、事情を伝えたところ、「学校としてどこまで関われるものでしょうか。これはプライバシーですねよ」との返事でした。プライバシー。そうなんだろうけども、これを放置するとこの子は居場所を失ってしまうんだよね。なのに即座に「逃げの一手」を打つこの人は、いったい…。その後管理職に相談したら「今すぐ対応するように」と指示されたようだけれど、ちゃんとやってくれるのでしょうか。通りすがりの私が動くよりは、生徒のすべてを把握しているはずの担任に期待したいと思うのは間違いでしょうか…?