メールマガジン第196号を発行しました

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今号の巻頭言より

度重なるいじめ事件

昨年秋、群馬県桐生市で起きた、母親がフィリピン人であることを直接のきっかけとしていじめられ小学生女児が自殺した事件は記憶に新しいところですが、同様の事件が再び起きてしまいました。
先月末、神奈川県小田原市の中学校で、父親が韓国籍であることから、クラスの複数の男女生徒からからかわれている1年生女生徒が、音楽室でそのうちの一人の女子生徒に工作用小刀で切りつけ、けがをさせました。「小刀を見せればいじめをやめる」と考え、小学生のときに授業で使っていた小刀を持ってきたのだが、座席をめぐるトラブルでかっとなり、とっさに切りつけてしまったようです。警察はこの非行事実を児童相談所に通告しました。小田原市教育委員会は記者会見のなかで「言葉によるからかいはいじめの一部」と述べましたが、事件のあった中学校の校長は「いじめという認識は持っていない」と語り、またもや教育現場の事実認識のあまさが浮き彫りになりました。担任教員がいじめに気づいたのが昨年10月ごろで、12月には今回けがをした女生徒とその母親、担任の話し合いが持たれたと事実があったにも関わらず、です。
誰かをいじめても「それはいじめではない」と認定してくれる校長のもとなら、安心していじめを続けられそうです。この校長はいったい誰を何を護ろうとしているのでしょうか? おとなに護られず安全な生活を送れない
子どもはまるで、戦場に取り残された孤児と同じではないですか?



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